爆轟波(登録日:2008/4/1)
爆轟波は、可燃性の物体中を燃焼反応を伴いながら、超音速で伝播する波である。
一般的な燃焼では媒体中の伝熱作用で着火燃焼反応が伝播するのに対して、爆轟波は衝撃波の圧縮作用により着火燃焼する。爆轟波は、圧縮過程を伴うため、一般的な定圧燃焼に比較して、理論熱効率が高いことが知られている。
しかしながら、制御が比較的難しいためか、産業応用されている例は少ない。現在、従来型ロケットの代替技術として、パルスデトネーションエンジン（PDE）がさかんに研究されているが、理論で導かれるような高い効率を得るには至っていない。
また、一般的なマイクロ燃焼器に消炎距離の問題などがあるように、爆轟波も微小な空間では安定的に伝播できなくなる。
本プロジェクトでは、小型で高効率な燃焼器の開発を目指して、微小爆薬に着目して研究を進めている。
図は、アジ化銀中を伝播する爆轟波を超高速度カメラでとらえたもので、ペレットの直径は1.5mmで、撮影コマ間隔は50nsである。
爆轟波の伝播速度は約5km/sで、ホットスポットと呼ばれる非均一な着火過程や、膨張波の影響で弯曲した爆轟波面などがとらえられている。
真空断熱パッケージングされたマイクロ燃料改質器
ABSTRACT
A fully-microfabricated wafer-level vacuum package of a micro fuel reformer was designed, fabricated and tested. For thermal insulation, a high-temperature reactor is suspended by microfabricated tubes, in which fuel and reformed gas flow, and is vacuum-packaged by anodic bonding. Conductive heat loss through air in the package was investigated by making the packaging pressure as a parameter. The measured heat loss is 1.2 W at a reforming temperature of 240 °C, showing a potential to realize a micro fuel reformer with a thermal efficiency of 75 %. Also, the temperature of the package outside is as low as 60 °C, which is enough to install the micro fuel reformer in portable electronics.